一致団結するには社長の方針を直接話して聞かせることが一番
賃金管理というとすぐに「制度」を導入しようという会社が多いようです。まるでパソコンにソフトウエアをインストールするように、賃金制度というものを導入すれば全てうまくいくかのように考えていらっしゃることがあります。私はこれにはちょっと待ってくださいと申し上げたいのです。ボタンひとつで自動的に査定が決まり、自動的に配分されて、自動的にやる気が出て・・・などあり得ないのです。
賃金管理は頑張った社員にどのように適切に報いるかということが中心のテーマになります。頑張っても頑張らなくても同じでは、良い社員がいやになり、良くない社員がのさばるからです。しかし、報いるところ(計算式とか配分方法)だけを切り出しても、私はあまり意味が無いと思うのです。「何に対して頑張ったか」の「何に」を明確にしなければいけないと思うのです。この「何」が「社長方針」です。
例えば、営業の数字はただ大きければ良いというものではないはずです。お客様と長期の信頼関係を作ることが社長方針なのに、お客様をだますようにして、ともかく目先の契約を取ってくるようなことは、社長方針に沿った営業活動とはいえないでしょう。数字をあげることはもちろん大切ですが、それよりも社長方針に沿って動くことのほうがもっと大切なのではないでしょうか。
だから、社長方針を明確に打ち出すこと。これが第一番目に大切なことであると私は考えているのです。
そして、その次に大切なことは、社長方針を社員に浸透させることです。私の賃金コンサルの経験から申し上げますと、発展している会社が必ずしも立派な賃金制度を持っているわけではありません。賃金制度なんてないけれど、会社は一致団結して立派に発展しています。それは何故でしょうか。その理由はコミュニケーションのスタイルにあるのではないかと私は思っています。社長の方針が伝わる、浸透するしくみがあるのです。しくみといっても、それは泥臭いコミュニケーションです。一言で言うなら「直接対話」です。それに手間を掛けています。
社長!本当にお忙しいとは思いますが、社長ご自身が社員に対して一生懸命に話して伝えてください。会社発展のためには賃金制度を見直すことよりも、社長ご自身が社員に直接社長方針を話して聞かせることが大切なのです。


