社長!一致団結して会社をさらに発展させましょう
私が提唱したい一致団結の会社とは、社長方針に共感して、全員が心をひとつにして協力し合い、社長方針を実現して発展する会社です。頑張った社員が報われて、そうでない人は去る会社です。一致団結の会社になるには、①明確な社長方針、②良好なコミュニケーション、③方針の共有、④チームワーク、これらの4つの条件を満たすこと必要です。その中でも、最も大切なのは「社長方針」。これが最も重要です。
私が企業の賃金コンサルを行う際にいつも意識しているのは「社長方針が明確かどうか」です。私は自分自身の経験から大きな組織でも一致団結できることを知っています。皆さんの会社は一人一人が見える規模ですから、もっとずっと簡単に「一致団結の会社」の条件を満たすことができるのではないでしょうか。明確な社長の方針が会社を一致団結させる。私はそう信じています。
私には「全社一丸となって熱く燃えた5年間」を過ごした経験があります。今から13年ほど前、私はある大手企業の営業マンでした。ある日突然、会社のリストラ策が発表されました。この会社には二つの主力事業がありましたが、一つの事業は同業他社と合併し親会社として上場を継続する。もう一つの事業は分離独立させ非上場の子会社とするという内容でした。私は子会社となる事業部門に所属していました。
今では持ち株会社が一般的となり、分社化に後ろ向きのイメージはないと思います。しかし、当時はまだ珍しい方策でした。さらにその部門を取り巻く環境は非常に厳しかったため、社員は不採算事業の切捨てだと考えました。被害者意識を持った社員は経営陣に対する不満と不信感の塊となりました。連日、社員集会がありましたが、社員からは会社批判と将来への不安の声が延々と続くだけでした。著しいモラールダウンが起きていました。
ところが、ある日、新会社の社長に就任する役員が全社員に向けて自らの言葉で語りました。その主旨は、『当社には果たすべき社会的使命がある。この事業には将来性がある。一致団結して苦境を乗り切り、5年で再上場しよう』というものでした。明確な社長の方針でした。これをきっかけに、不満の声は徐々に収まっていきました。
そして5年の月日が流れました。
分社時点と比べて社員は3分の2となりました。年収は親会社と比べて2割近く少なくなっていました。それでも全社を挙げて生産性向上、収益改善に取り組み、業績は2年でV字回復しました。その結果、本当に5年で東証一部に上場を果たすことができたのです。


