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“暮らしの安定”が労使の信頼関係の基礎

現在、社員に支払っている賃金(基本給)は過去の昇給の累積です。当然、古い人は高く、新しい人は安い。オイルショックやバブルを経験した40代後半や50代は非常に高くなっています。その一方で、バブル崩壊以降に入社した20代後半や30代前半の賃金は初任給と見間違えるほど低いままです。現状の貢献度や能力を十分に反映していない年功序列となっている企業が多くあります。主任や係長としてバリバリ貢献しだしている若手はこの世代間格差にそろそろ不満を持ち始めているのではないでしょうか。もしも、ボーナスが基本給×月数方式であり、退職金も基本給比例方式だとしたら、若手で優秀な社員に上昇志向を持たせることは困難です。

● 若手が生活できるだけの賃金を払おう

厚生労働省の平成16年賃金引上げ等の実態に関する調査(企業規模100~ 299人 )では、賃上げは2,674円でした。高卒初任給は153,000円です。(「平成16年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」より、企業規模100名未満)18歳から毎年2千円づつ昇給したとしても12年では2万4千円の昇給、30歳時の賃金は17万7千円です。この人が係長となっており、結婚して子供がひとりいる、そして残業30時間やっているとしても額面は24万3千円です。税、社会保険料を差し引いた手取りは21万円程度にしかなりません。これで生活していくのは相当厳しいと言わざるを得ません。

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(注)残業代の計算式は(①+②)÷173H×1.25×30H

30歳までは平均して年5千円程度の定期昇給を実施していく必要があるのです。できれば30歳30万円には到達して欲しいものです。

30歳30万円になる昇給例
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③時間外手当=(①基本給+②役職手当)÷173×1.25×30時間

・ 19歳から22歳までの4年間は大卒初任給を目指してバンバン上げる(1万円)
・ 23歳から29歳までは5千円
・ 30歳以降は3千円

なお、このモデルは残業代込みで設定してあります。残業代といっても実質的には生活給です。月30時間程度は適正な残業時間と考えます。

成果主義の前提は、安心して生活できる賃金だと思います。安心して生活できるからこそ仕事にも打ち込めるのです。「うちの会社で普通のひとが普通に頑張ってくれるのであれば生活できる給料30万円をもらえるようにする。それ以上もらいたいのであれば管理職となるか、専門職として技術で勝負するかのいずれかにして欲しい。」ということです。

成果主義は上に厳しく下に優しくありたいものです。