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就業規則を見直す場合のポイント4 他の条文の変更・追加の必要性もチェックする。

就業規則に根拠条文がなく、労使協定も締結せずに、変形労働時間制を実施している「なんちゃって変形制」のケースを時々見受けます。これによって監督署から規定の整備と一定期間の割増賃金の遡及支払を是正勧告されるということもあるようです。

事例4 法改正にあわせて、「なんちゃって変形労働時間制」を適正に整備したあるサービス業の例です。

この会社では一日30分程度の残業(実働約8時間30分/日)があり、年間の休日は120日(労働日245日)です。先日、総務課長は中途入社したばかりの若い社員から「なぜ残業代が出ないのか」と質問されました。

総務課長は「会社は1年単位の変形労働時間制を採用しており、週平均40時間以内なので残業代は無い。」と説明しました。後日「1年変形であれば、労使協定があるはずだから見せて欲しい。」と言われました。しかし、会社は協定書を作成していませんでした。

総務課長は「監督署に提出して手元に残っていない。」と言ってその場はしのぎましたが、あらためて調べてみると1年変形の場合、就業規則の根拠条文と労使協定が無いと採用できないことがわかりました。現状のままでは1日8時間を超えた部分は割増賃金の支払が必要となってしまいます。ちょうど解雇理由関係の就業規則の見直しを行う予定でしたので、それに併せて1年変形を規定し、労使協定も作成し、監督署に届け出ました。

就業規則は、時代の変化に合わせて見直すべきです。

労働行政は過労死、うつ病等防止の観点から、長時間労働や不払残業に関する取締りを強化しています。また、社員の権利意識や顧客情報漏洩などの雇用リスクも大きくなってきています。

現状の就業規則が運用実態と乖離していたり、防御が甘かったりということはありませんか。法改正の見直しをするのであれば、そういった点も併せて改定しましょう。例えば、営業手当に残業代の意味をもたせているのであれば、残業時間に合わせた見直しを行ったうえで、就業規則に割増賃金であることを明示することなどが必要となります。